歯科

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睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置(マウスピース)による治療

 皆さんの中に以下のような症状をお持ちの方、いらっしゃいませんでしょうか?もしかしたら睡眠障害の1つである睡眠時無呼吸症候群かもしれません。


 睡眠時無呼吸症は、睡眠中に呼吸が止まってしまう疾患で、舌が気道を塞ぐ『閉塞型』、呼吸中枢の異常による『中枢型』、及び両者の『混合型』に分類されます。歯科で作製されるマウスピースOAは主にこの『閉塞型』を対象とした治療法です。この疾患を発症すると睡眠の質を著しく低下させ、日中に極度の眠気や倦怠感、無気力などの症状を呈するばかりでなく、時には交通事故や労働災害を引き起こしかねない恐ろしい疾患です。
 肥満も主要な危険因子とされていますが、肥満でない人にも起こり、成人の約17%に少なくとも軽度の睡眠時の無呼吸が認められるとの報告があります。
 しかもこの疾患はさまざまな全身疾患と関連があるということがわかってきました。高血圧や脳血管障害、心筋梗塞など様々な循環器系疾患、糖尿病などの内分泌系疾患との関連性が数多く報告されているほか、うつ病や痴呆症との関連も言われています。

 心当たりのある方は、まずは当院睡眠センターを受診して睡眠時の呼吸状態についての検査を行ってください。1泊入院で行う精密なポリグラフ検査(PSG)のほか、ご自宅でレンタル機器を用いて行うアプノモニターと言われる簡易的な検査もあります。

 重篤な睡眠時無呼吸症であると診断された場合には、CPAP(持続陽圧呼吸療法)といわれる睡眠中にマスクを装着する治療法が第1選択となりますが、歯科では軽度から中程度の睡眠時無呼吸症でマウスピース(OA)治療が適応と診断された患者様に受診いただいております。この院内でまわるフローの確立が迅速な対応と精密な治療効果を実現しております。この緊密な連携は治療後のフォローアップにも反映され、症状の再発による治療方法の再検討や患者様自身が気づくことが困難な病態変化を、われわれ歯科医が口の中のサインから見つけ出すことにより、迅速な対応を可能にしています。

 睡眠時無呼吸症の治療用マウスピースOAは下の顎を前方に位置させ、それを睡眠中でも保持することを目的としています。これによって気道を塞いでいた舌も同時に牽引され快適な呼吸が達成されます。

当科では2種類のマウスピースを準備しております。

モノブロックタイプ ソムノデント
(保険適用:上下一体型)  

(保険適用外:上下分離型)

 下顎のポジショニングが同じであれば、両装置の効果は同程度であると考えられていますが、ソムノデントの方が装着感が良好、顎の位置の調節が可能(顎の負担が少ない)、耐久性に優れるなどの利点が多くお勧めしています。

 装置作成後も、睡眠時無呼吸症候群治療用マウスピースは患者様によっては、顎が痛くなったり、ものが咬みにくくなったりすることがあるため、3ヶ月に1度お口のメンテナンスを含めて拝見させていただいております。

 当院以外の医療機関で睡眠時無呼吸症候群と診断をされた患者さんも、検査結果などの情報提供があれば当科での装置の作製、治療が可能です。医療連携部を通じてぜひご相談ください。

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