外科手術、処置を受ける患者さんへ(NCD)
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患者さんに向けたより良い医療を提供する上では、医療の現状を把握することは重要です。まして病院医療の崩壊が報道される昨今、外科治療の成績向上のためには現状の正確な理解が不可欠です。
そこで日本外科学会をはじめとする多くの臨床外科系学会が連携し、『一般社団法人National Clinical Database』(以下、NCD)が設立されました。この目的は現在日本で行われている外科手術、処置をデータベースとして蓄積し、より適切な医療を提供するため各臨床現場の取り組みを支援することです。
登録される情報は日常の診療で行われている検査や治療の契機となった診断、手術等の各種治療やその方法等となります。NCDに患者さんのお名前を登録することはなく、それ自体で患者さん個人を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。
情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するカイドライン」等)を遵守しています。
NCD参加施設は、日本全国の標準的成績と対比をする中で各施設の特徴と課題を把握し、それぞれが改善に向けた取り組みを行います。国内外の多くの事例では、このような臨床現場主導の改善活動は、医療の質の向上に大きな成果を上げています。また、登録されたご自身のデータをご覧になりたい場合は、受診された診療科にお問い合わせ下さい。
登録される情報は、参加施設の治療成績向上ならびに皆さまの健康の向上に役立てるために、参加施設ならびに各種臨床領域にフィードバックされます。この際に用いられる情報は集計・分析後の統計情報のみとなりますので、患者さん個人を特定可能な形で、NCDがデータを公表することは一切ありません。当院からNCDへ登録した情報が正しいかどうかを確認するため、NCDの担当者が患者さんのカルテや診療記録を閲覧することがあります。
本事業への参加は、患者さんの自由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して頂くことができます。なお、登録を拒否されたことで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。
2017年4月1日改訂
虎の門病院 院長