呼吸器センター外科
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虎の門病院呼吸器センター外科では、現時点では新型コロナに伴う診療制限や手術制限を行なわず、平常時と同じく2週間以内での胸腔鏡下による低侵襲手術が可能です。他院で診断され、手術までの待機期間が長くご心配な方は、是非当院までお問い合わせください。
呼吸器外科手術疾患(肺癌・縦隔腫瘍・転移性肺腫瘍等)に対して、特に低侵襲手術のご希望の方、他病院で疑問・不安を持った方、手術をご希望日に受けたい方、遠方で受診が困難な方は、ぜひ本ページ下記にございます 肺癌・縦隔腫瘍・転移性肺腫瘍 診療相談フォーム をご利用ください。通常2~5日以内に当科医師より直接返信致します(学会や診療により返答が遅くなる場合があることをご了承ください。)。
虎の門病院呼吸器センター外科では、原発性肺癌、転移性肺腫瘍(原発巣は大腸、腎臓、肝胆膵、食道、子宮、甲状腺、頭頚部、乳腺など)、縦隔腫瘍・疾患(胸腺腫、胸腺癌、神経原性腫瘍、嚢胞性腫瘍、成熟奇形腫、重症筋無無力症など)、炎症性肺疾患(肺真菌症、非結核性抗酸菌症、肺化膿症など)、嚢胞性肺疾患(自然気胸、月経随伴性気胸、血気胸、巨大肺嚢胞、肺気腫など)、良性肺腫瘍(過誤腫など)、急性膿胸、胸部外傷、その他(肺動静脈瘻、部分肺静脈還流異常症、横隔膜交通症など)など様々な胸部疾患に対して手術を行っております。
I期、II期、一部のIII期の肺癌を手術で治療します。通常は肺葉切除(全体肺の約15%の切除)と系統的縦隔肺門リンパ節郭清術を行いますが、非常に早期(小さい腫瘍)であったり、肺機能が不十分である場合には、肺切除容量(切除する肺の大きさ)を少なく対応する肺区域切除術(全体肺の約5~10%の切除)や肺部分切除術(全体肺の約1~3%の切除)を行うこともあります。1~2本程度の肋骨合併切除をする場合、気管支形成術や2葉切(含左肺全摘術)が必要な場合でも胸腔鏡手術のみで切除が行えます。最近では、抗がん剤や分子標的薬の治療後の肺癌に対しても胸腔鏡下手術で対応できる症例が増えてきています。
大腸癌、腎臓癌、乳癌、食道癌、肝臓癌、頭頚部癌、子宮癌、甲状腺癌、膵臓癌などさまざまな癌が肺に転移してきますが、元となる癌が治療されていて、肺以外の病変が存在しないか対処可能な状況で、肺の病変をすべて切除できる場合(両側肺で9か所以内)には切除を行います。通常は胸腔鏡下手術で行えます。当科では両側肺に腫瘍がある場合でも、基本は一期的(一度の手術)での胸腔鏡下手術で切除可能です。
癌と紛らわい腫瘍の場合、または増大傾向がある場合などでは、診断かつ治療目的に切除を行うことがあります。良性腫瘍の一つである肺過誤腫を疑った場合には、肺を切除せずに核出術(腫瘍のみを切除)のみで切除することができます。通常は胸腔鏡下手術で行えます。
左右の肺に挟まれた場所にできる腫瘍を縦隔腫瘍と総称し、胸腺腫、胸腺癌、悪性リンパ腫、成熟奇形腫、気管支性嚢胞、心膜嚢胞、神経原性腫瘍などがあります。縦隔腫瘍は胸腔鏡下手術で治癒が得られる場合が多く、また重症筋無力症は治療の一部として手術を行うことがあります。肋骨、胸骨、大血管に進展していなければ、肺、心膜、横隔神経、横隔膜への進展のみであれば通常は胸腔鏡下手術で再建(心膜や横隔神経の再建)まで行えます。最近では抗がん剤投与後の胚細胞腫瘍や、12cm大までの縦隔腫瘍に対しても胸腔鏡下手術で対応できる症例が増えてきています。
感染が薬のみで改善せず病変が限局している場合には、感染している部分の肺を切除することがあります。非結核性抗酸菌症、肺真菌症(カビ)、肺化膿症など多くの場合胸腔鏡下手術で行えます。
肺が自然に破れて起こります。肺病変部を切除して比較的正常な部分で縫合し、再発予防のために更に周辺の肺を補強します。通常は胸腔鏡下手術で行えます。高度な肺気腫に伴う気胸や、何度も繰り返してしまう気胸に対しても胸腔鏡下手術で行えます。両側の自然気胸に対しては、一期的(一度の手術)に両側肺に対して胸腔鏡下手術を行うことも可能です。
増大する肺嚢胞や呼吸困難を起こす肺気腫の中には手術で症状や呼吸機能の改善する場合があります。特に巨大肺嚢胞(胸腔内の1/3以上の肺嚢胞)を伴い、その嚢胞により正常肺が圧排されている場合には、肺切除後に肺機能が改善することが多いです。通常これらの手術は胸腔鏡下手術で行えます。
肺の周りに感染が起こり胸腔内(胸の中)に膿がたまった状態です。膿を胸腔外(胸の外)に出して(ドレナージ)胸腔内を綺麗にします。急性期~亜急性期(発症より1~2か月程度)の膿胸の多くの場合は胸腔鏡下手術で対応でき、抗生剤のみの保存的治療より早期退院が可能となります。
胸部外傷で手術必要な場合は可能な限り胸腔鏡下手術で行います。
その他、肺動静脈瘻、部分肺静脈還流異常症、肺分画症、肺底動脈大動脈起始症、横隔膜交通症などのほとんどの疾患は胸腔鏡下手術で行うことができます。
心疾患や脳梗塞後でどうしても抗凝固剤を中止にできない方は、入院後に点滴に移行し、また一部の抗凝固薬(バイアスピリンなど)は継続のまま手術を行います。
低肺機能の方は、術後肺機能を考慮した肺切除術(区域切除や部分切除など)を検討致します。両側肺腫瘍・疾患の方でも、一度の全身麻酔で両側手術を一期的に行えます。
両側肺腫瘍・疾患の方でも、一度の全身麻酔で両側手術を一期的に行えます。
他院での開胸肺手術の既往がある場合や、他の疾患で胸部手術歴(癒着)がある場合でも行います。転移性肺腫瘍など必要時には同様の創部(3か所の孔)で何度も胸腔鏡下手術が可能です。
縦隔腫瘍の方は、胸腺全摘やその周囲臓器合併(心膜、肺、横隔神経、横隔膜等)切除や再建も行います。腫瘍径は12cm位まで行います。重症筋無力症に対する拡大胸腺全摘術も行います。
転移性肺腫瘍の方は、原疾患がしっかりと治療されている場合に、両側肺で計9か所位までは一期的に切除可能です。
小さい腫瘍や、多発する肺腫瘍に対する胸腔鏡下手術の補助手段として、2019年の新病院より導入した手術室内の自走式CT(実績にて表記)を併用することで、手術前の処置を行うことなく、より侵襲を少なく胸腔鏡下による切除が可能となりました。
様々な病院で適応がないと言われてしまった患者さん方でも、上記の適応範囲内であれば、当科では基本胸腔鏡下手術を行うことが可能です。しかし、各々の患者さんの状態によりご希望通りの対応ができないこともございますので、外来またはセカンドオピニオンにていつでもご相談ください。