呼吸器センター外科

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虎の門病院呼吸器センター外科では、現時点では新型コロナに伴う診療制限や手術制限を行なわず、平常時と同じく2週間以内での胸腔鏡下による低侵襲手術が可能です。他院で診断され、手術までの待機期間が長くご心配な方は、是非当院までお問い合わせください。

呼吸器外科手術疾患(肺癌・縦隔腫瘍・転移性肺腫瘍等)に対して、特に低侵襲手術のご希望の方、他病院で疑問・不安を持った方、手術をご希望日に受けたい方、遠方で受診が困難な方は、ぜひ本ページ下記にございます 肺癌・縦隔腫瘍・転移性肺腫瘍 診療相談フォーム をご利用ください。通常2~5日以内に当科医師より直接返信致します(学会や診療により返答が遅くなる場合があることをご了承ください。)。

メッセージ

小さな傷で行う胸腔鏡手術による体に負担の少ない手術を心掛けており、高齢であっても、他の病気を持っていても手術で治療を行えるようにしています。内容的には十分な手術を行えるので、通常でも負担の少ない手術を受けていただけます。「ちょっと手術は大変、少し心配、自信がない」と思われる方でも説明を聞きに来ていただいて、納得して手術を受けていただこうと思っています。十分に説明して、手術の必要性、内容について納得して手術を受けられるよう心掛けています。豊富な経験を有する当科並びに病棟スタッフと、呼吸器センター内科、麻酔科、病理診断科、手術部などと良好なチームワークをとり、高度な手術を安全に提供できるようにしています。自分の家族を手術するつもりで患者さんに接することを肝に銘じて診療を行うようにしております。
我々の最も専門としているのは胸腔鏡下手術(骨を切らずに胸部に孔を空けて行う手術)で、特に胸部に3ヵ所の孔のみで行う3-port胸腔鏡下手術は“虎の門式”とも言われています。最近では各々の創部が3mm径で行う、Needlescopic Surgery(細径の光学視管と細径鉗子で行う胸腔鏡下手術)にまで進歩しております。また、ダビンチ等を使用したロボット支援下胸腔鏡下手術も、保険適応疾患に対しては行っております。胸腔鏡下手術は術後回復が早いため、現在は85歳位までの患者さんが胸腔鏡下手術を受けられますが、手術当時より飲水食事が可能で、翌日より歩行することができます。術後の入院期間は2~6日程度で、退院翌日より仕事や社会復帰が可能です。傷が小さければ小さいほど、術後疼痛が少なければ少ないほど、社会復帰が早いほど皆様に喜ばれますので、我々も日々進歩努力しております。

扱う疾患

虎の門病院呼吸器センター外科では、原発性肺癌、転移性肺腫瘍(原発巣は大腸、腎臓、肝胆膵、食道、子宮、甲状腺、頭頚部、乳腺など)、縦隔腫瘍・疾患(胸腺腫、胸腺癌、神経原性腫瘍、嚢胞性腫瘍、成熟奇形腫、重症筋無無力症など)、炎症性肺疾患(肺真菌症、非結核性抗酸菌症、肺化膿症など)、嚢胞性肺疾患(自然気胸、月経随伴性気胸、血気胸、巨大肺嚢胞、肺気腫など)、良性肺腫瘍(過誤腫など)、急性膿胸、胸部外傷、その他(肺動静脈瘻、部分肺静脈還流異常症、横隔膜交通症など)など様々な胸部疾患に対して手術を行っております。

原発性肺癌

I期、II期、一部のIII期の肺癌を手術で治療します。通常は肺葉切除術と系統的リンパ節郭清を行いますが、非常に早期であったり肺機能が不十分であったりすると、少し控えめに手術する区域切除術や部分切除術を行うこともあります。大血管、肋骨などに進展していなければ、通常は胸腔鏡手術で行えます。

転移性肺腫瘍

大腸癌、腎癌、乳癌、食道癌などさまざまな癌が肺に転移してきますが、元となる癌が治療されていて、肺以外の病変が存在しないか対処可能で、肺の病変をすべて切除できる場合には切除を行います。通常は胸腔鏡手術で行えます。

良性肺腫瘍

癌と紛らわしかったり、増大傾向があったりする場合に切除します。通常は胸腔鏡手術で行えます。

縦隔腫瘍、重症筋無力症

左右の肺に挟まれた場所にできる腫瘍を縦隔腫瘍と総称し、胸腺腫、胸腺癌、悪性リンパ腫、奇形腫、気管支嚢胞、心膜嚢胞、神経原性腫瘍などがあります。縦隔腫瘍は手術で治癒が得られる場合が多く、また重症筋無力症は治療の一部として手術を行うことがあります。肋骨、胸骨、大血管に進展していなければ通常は胸腔鏡手術で行えます。

肺感染症

感染が薬で治らなくて、病変が限局している場合には感染している部分の肺を切除することもあります。多くの場合、胸腔鏡手術で行えます。

自然気胸

肺が自然に破れて起こります。病変部を切除して比較的正常な部分で縫合し、再発予防のために更に周辺の肺を補強します。通常は胸腔鏡手術で行えます。

肺嚢胞、肺気腫

増大する肺嚢胞や呼吸困難を起こす肺気腫の中には手術で症状や呼吸機能の改善する場合があります。通常は胸腔鏡手術で行えます。

膿胸

肺の周りに感染し、膿がたまった状態です。膿を外に出してきれいにします。多くの場合は胸腔鏡手術で行えます。

診療体制

  1. 年齢制限はございません。
  2. 基礎疾患(透析、間質性肺炎、喘息、膠原病、肝疾患、心疾患、脳梗塞後)をお持ちの方でも、虎の門病院の各々の専門診療科と協力して行います。
  3. 心疾患や脳梗塞後でどうしても抗凝固剤を中止にできない方は、入院後に点滴に移行し、また一部のバイアスピリン内服薬は継続のまま手術を行います。
  4. 低肺機能の方は、術後肺機能を考慮した肺切除術(区域切除や部分切除など)を検討致します。
  5. 両側肺腫瘍・疾患の方でも、一度の全身麻酔で両側手術を一期的に行えます。
  6. 他院での開胸肺手術の既往がある場合や、他の疾患で胸部手術歴(癒着)がある場合でも行います。転移性肺腫瘍など必要時には同様の創部(3か所の孔)で何度も胸腔鏡下手術が可能です。
  7. 原発性肺癌に対してはc2B期(場合によりc3A期)まで行います。肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清、肺区域切除、肺部分切除、左肺全摘、気管支形成、一部の胸壁合併切除術等も行います。
  8. 縦隔腫瘍の方は、胸腺全摘やその周囲臓器合併(心膜、肺、横隔神経、横隔膜等)切除や再建も行います。腫瘍径は12cm位まで行います。重症筋無力症に対する拡大胸腺全摘術も行います。
  9. 転移性肺腫瘍の方は、原疾患がしっかりと治療されている場合に、両側肺で計9か所位までは一期的に切除可能です。

様々な病院で適応がないと言われてしまった患者さん方でも、上記の適応範囲内であれば、当科では基本胸腔鏡下手術を行うことが可能です。しかし、各々の患者さんの状態によりご希望通りの対応ができないこともございますので、外来またはセカンドオピニオンにていつでもご相談ください。

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