尿路結石センター

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メッセージ

尿路結石症は急激な増加傾向にあり男性では7人に1人、女性では15人に1人が一生の間に一度は経験すると報告されています。尿路結石は痛みや血尿の原因となり生活の質が大きく低下するだけでなく、将来的な腎機能低下や尿路感染の原因となるため、自然に体外に排出されない尿管結石や大きな腎結石は外科的な治療の対象となります。
当センターでは体外衝撃波結石破砕術 (ESWL) ならびに内視鏡とレーザーによる結石破砕治療 (経尿道的結石破砕術:TUL, 経皮的結石破砕術:PNL) を採用しております。一般の施設では治療の難しい2 cmを超える大きな結石に対しても積極的に治療を行っております。個々の症例ごとに患者様のニーズを考慮し、より適切な治療方法を選択できるように心がけています。
 また、結石は再発率が高く、5年で約50%の方が再び尿路結石を発症するとされています。そのため、当センターでは最新の尿路結石治療を提供するだけでなく、結石再発の予防も重視しています。Ca代謝疾患や腎疾患などの専門内科医と協力してきめ細かな生活指導・食事指導・薬物療法を行っておりますので、繰り返す再発で困っておられる患者様は是非ご相談ください。

外科的治療について

・体外衝撃波結石破砕術 (ESWL)
体外から衝撃波を当てて結石を小さく破砕し、尿とともに自然に体外へ排泄させる治療です。原則日帰り治療で行っています。待機時間は1週間以内と早期に治療が始められるよう相談します。(注:結石の位置・大きさや硬さによっては内視鏡手術のほうが優れた治療成績が得られることがあります。)

・経尿道的結石破砕術:TUL
尿道から細い内視鏡を挿入し結石を直接確認し、レーザーで結石を細かくします。細かくなった結石はバスケットカテーテルと呼ばれる器具を用いて回収します。当センターではより細径で高画質の軟性尿管鏡およびホルミウムヤグレーザーを採用しています。通常3泊4日前後の入院で治療を行います。基本的にはすべての結石に対応した治療ですが大きな結石についてはPNLをお勧めすることがあります。

・経皮的結石破砕術:PNL
背中に小さな穴を開け、そこから内視鏡を入れ結石を砕きます(砕石)。TULと比べると侵襲が大きくなりますが、効率的に砕石と回収を行うことができます。2cmを超える大きな結石や腎盂内を大きく占めるサンゴ状結石が治療対象となります。

再発予防について

尿路結石の最大の特徴は再発が非常に多いことです。当センターでは外科的治療で結石を除去することはあくまで治療のワンステップとして考えており、結石の成因解明と再発予防を最終的な目標としています。
 結石成分の分析・血液検査・尿検査から原因を明らかにし、原因に応じた治療を行うように心がけています。最近の研究からはメタボリックシンドロームとの関連が分かってきており、必要に応じて内分泌科や腎センター、栄養科とも連携してよりきめ細かな生活指導・食事指導が行える体制を整えております。

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