精神科

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メッセージ

わたしたち精神科医のもっともたいせつな仕事のひとつは、患者さんの訴える悩みが現実的な不幸にあるのか、パーソナリティ上の限界にあるのか、あるいはうつ病など精神疾患にあるのかを判断することにあります。この違いに応じて、患者さんに必要なものが環境調整にあるのか、精神療法にあるのか、抗うつ薬などの薬物療法にあるのかが決まってくるからです。精神疾患も含めたすべての悩みは、診察室ですべて解決するものではありません。患者さんの悩みは、日々の生活の場所で回復に向かいます。わたしたちは、患者さんの家族や職場の管理者の協力を、切に願っています。詳しくは、患者さん向けの広報誌「とらのもん」110号をご覧ください。

うつ状態や適応障害を来している方々に対し、当院では7日間の検査入院で集中的に検査を行うコースを提供しております。これにより治療の方針を明確にすることを目指します。詳しくは下記をご覧ください。

本院「うつ状態・適応障害の検査入院コース」のご案内

当科外来は多くの患者さんが予約受診されるほか、初診など予約外受診も随時受けつけています。その都合で、混雑したときには予約時刻通りに診察できないこともあります。たいへん申しわけありませんが、ご了承いただけると幸いです。
セカンドオピニオンについてはこちらを参照ください。

扱う疾患

当院では、多種多様な精神疾患を診察しています。ただし、精神保健福祉法にもとづく病床をもたないため、精神運動興奮状態、重症の躁状態、攻撃性が高まった状態、自殺あるいは自傷行為が抑止困難な状態などの治療精査は困難です。そのような場合は、精神科専門病院を受診していただくことがあります。
治療をおこなうおもな疾患は、以下のようなものです。

  • うつ病(動機のない原因不明のうつ気分を示す)
  • うつ病に類似する病態:
    抑うつ反応(動機のあるうつ気分を示す)、うつ気分を主訴とする適応障害(適応がうまくいかず、そのために気分が落ち込んでしまう)など
  • 双極性障害あるいは躁うつ病(気分の高揚とうつ気分を反復する)
  • 心気症あるいは身体表現性障害(身体症状のつらさを自覚していても、採血や画像診断などで、それに相応する異常所見がみられず、内科や外科で問題なしと判定される)
  • 不安障害:
    パニック障害(急性不安発作を示す)、恐怖症(閉所恐怖症、対人恐怖症など)、強迫性障害(不合理な考えにとらわれる、戸締りやガスの元栓を閉じたかどうかなどが気になって、確認を繰り返す)、社交不安障害(あがり症が高じて社会生活に支障をきたす)
  • 身体疾患による器質性精神障害と、症状性精神障害:
    脳神経疾患における精神症状や、甲状腺機能障害、膠原病などにおける精神症状を、主たる診療科(内科、脳外科など)と並行して治療します。
  • 薬物療法による症状性精神障害:
    インターフェロン、ステロイドなど薬剤使用時における気分変調(抑うつ、軽躁)、不眠などを、主たる診療科と並行して治療します。

診療体制

外来診療は、本院常勤医4名、分院常勤医3名、と非常勤医若干名の体制です。
病棟診療は、約10床の病床を常勤医3名(大前、久山、越膳)の体制でおこなっています。一般の内科病床なので、入院できる患者さんは内科や外科と同じように、治療契約が取り結べる患者さんが対象になります。
週2回の回診および診療検討会にて、医師・看護師・臨床心理士が協同して診断の吟味、治療方針の検討、薬物療法の検討を行っています。

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